『完璧な病室』 小川 洋子
「完璧な病室」は、死にゆく弟との病室での日々を描いた作品です。
両親の愛情にあまり恵まれなかった2人きりの姉弟。
その大学生の弟の余命が13カ月と告げられる
小川洋子さんの作品らしく 美しく静かで
つーんとした冷たい空気の中に ほのかな温かいものもあります。
読後は 静かな穏やかな悲しみが残ります。
汚いものと病室の透明感のある空間との対比が見事です。
弟の主治医がk医師なのですが この医師、
特に無機質な印象を受けます。
心の拠り所となったk医師との抱擁場面は
夢の中で起こったかのような出来事のような気がします。
とても精錬された文章なのですが、素敵過ぎて 巧み過ぎて
いまひとつ深く作品を楽しめない自分がいます。
~本文より~
「誰かが死ぬと残された人たちはみんな、その人にまつわるいろんな後悔を背負って生きていかなくっちゃいけないんだね。」
「妊娠カレンダー」を彷彿させる感覚があります。
父親が死んだ日から、祖母ともに暮らすが、母親は家を出ていき
その祖母が認知症になり介護をすることになった私。
何が異常で 何が正常なのかな~?
描写が生々しくて 酷過ぎて読んでいて不快になりましたが
それだけ文章の力がすごい!!作品です。
蝶つながりのためかヘルマン ヘッセの「「少年の日の思い出」を思い出しました。
懐かしいな~
また読んでみようかな~
雨だと思ったのに
今日も犬と散歩ができそう。
少し足を延ばして あじさい小路を歩きました。
梅雨が近いと 晴れ間の散歩、貪欲になります。
たくさん歩いたので テラス席のあるカフェで ちょっと休憩。
犬もたくさん水を飲みました。
明日も散歩できるかな?