『シャンデリア』 川上 未映子
『乳と卵』以来読む川上さん作品。
並ではない才能を感じたが世界観に共感できず 川上さんの作品は避けてきた。
でも この『シャンデリア』は かなりおもしろく 文章に無駄がなく 独特の世界に引き込まれた。
ワンルームで一人暮らしの中年女性の口座に思いがえず 多額な遺産が振り込まれる。
毎日のようにデパートにいき思いつくまま買い物をし 一日を過ごす。
そして天井の大きなシャンデリアが自分の上に落ちてくる日を待ち望む。
生き生きと明るくではないが それでもむなしくもしたたかに生きていく感じに共感できる。
心が満たされていなければ お金も時間もそれほど価値のあるものではないのだろうか。
そう考えると お金や時間を使ってその代償で喜べる人は 幸せな人なのかもしれない。
桜を見る猫を塗ってみました。
桜の開花が楽しみですね。