鏑木清方 幻の『築地明石町』特別公開
44年ぶりに『築地明石町』が公開される。
しかも 清方三部作が 並べて観られる。
一度も 実際の『築地明石町』も他の作品も観たことがなく 公開期間も迫っているので 雨の中、出かけた。
実際に見る『築地明石町』は 大きく、色彩豊かで鮮やかで本当に美しい。
絵の中の人が出てきそうだ。
日本画にはあまり興味がなかったが 鏑木さんの作品には感動させられた。
陰影があまりなく平面的だが、作品全体は立体的で 肌の軟らかさやぬくもりさえも感じられる。
日常生活を描いた作品が多いが 絵の中から 声が聞こえてくるようで 描かれている人の内面までも感じられる。
日本の古き良き時代を体感できた気がした。
わたらせ渓谷鐡道トロッコ列車 神戸~大間々
まだ紅葉には、早かったが 窓ガラスがない車窓から見る渓谷の景色は、綺麗だ。
桜の木もたくさんあったから 春はまたちがう景色が広がるのだろうな~。
ボケボケの写真になってしまった。
富弘美術館 草木湖
富弘美術館は 草木湖畔にある。
その自然にも癒された。
ずっと気になっていた美術館にやっと行けた。
星野富弘さんの人生がここにあり、長いドキュメンタリー映像を見た感じがした。
『群馬県出身の星野富弘さんは、大学卒業後、県内の中学校で体育教師として活躍していました。
しかし、36歳のとき、新体操のクラブ活動で鉄棒の指導中、不慮の事故により頸椎を損傷し、首から下の一切が動かなくなってしまいました。
そして、病院に入院中、富弘さんは絵や詩を書くようになります。
手の動かない富弘さんは、筆を口にくわえて作品を創作するようになりました。』
詩の美術館といえば、『相田みつを美術館』に何度かいって心が洗われる思いがしたが、富弘美術館は 温かさや 生きる希望をもらえる気がする。
教訓めいたものではなく 富弘さんの血や肉、骨までもが何かを訴えているようだ。
この作品を観たとき 胸が詰まる思いだった。
盲目のピアニスト 辻井伸行さんが目が見えたら 一番見たいものを尋ねられた時、「お父さん、おかあさんの顔を見てみたい。」と答えた。
富弘さんも動かない手が動かせたら、「母の肩をたたきたい」という。
肉親への愛情に勝るものはないのだろうか。
五体満足だと謙虚な心が欠けていくのだろうか。
そんなことを考えてみていたら 本当の幸せは何なのだろうかと考えさせられた。
カリギュラ 菅田将暉
『カリギュラ』
“不条理の哲学”で知られる、20世紀のフランス文学界を代表するアルベール・カミュ自身が、『異邦人』および『シーシュポスの神話』とともに、“不条理三部作”と位置づけた傑作戯曲のひとつ。
1980年の映画版では、あまりの過激な内容のため、『カリギュラ効果』という言葉まで生み出した、暴君として知られるローマ帝国第3代皇帝カリギュラを題材にした本作。
ジャニーズのライブのような観客。
女子だらけ。
演劇を観に来ているというより 菅田君を見に来ている感じだ。
昨日「観劇マナーが悪すぎて残念すぎ」とネットニュースで報じられていたので心配したが 皆さん マナーよく観覧されていた。
生の菅田君の見るのは初☆
「海月姫」の映画の時の女子に扮した時も思ったが 実物も美しい☆
長セリフが多く、噛んだり 言い直す場面もあり舞台俳優としてはこれからという気がしたが、演技は鬼気迫るものがある。
カリギュラが乗り移ったようだった。
その熱量は 半端なく 感動した!!
これから ますます成長していくのだろうな~ これからの舞台に期待☆☆☆
キャスト 秋山菜津子さん 谷田 歩さん 橋本 淳さん他脇を固めている俳優さん達は みんな上手くて菅田君を盛り上げている。
それから カリギュラに父親を殺されながらも カリギュラを愛するシピオン役の高杉真宙(たかすぎ・まひろ)君が いい☆
菅田君より若い1996年生まれだが これからが楽しみな俳優さんだ。☆☆☆
また顔の小ささが尋常でない☆
最後は 悲惨なエンディングで、暖かい気持ちで劇場を後にという感じではなかったが 本当に一生懸命取り組む姿は 爽快だった。
休憩
半崎美子 オーケストラコンサート2019
半崎美子 オーケストラコンサート2019
半崎さんと管弦楽団とのコンサート。
場所は東京芸術劇場。
だったら行くしかないという感じで行った。
東京芸術劇場は むか~し むか~し 普通の公園でよく遊んだ場所で思い出深い、
明けがたは、池袋駅界隈のお店のニューハーフの皆さんがすごい姿とガラガラ声でバレーボールをしていて その様子が楽しそうだったことを鮮明に覚えている。
さて 今回のコンサートだが、今までみたいろいろなコンサートの中でベスト5に入るくらい素敵なコンサートだった。
前から5番目の良い席。
その上、やはりオケの音はいい。
その音に半崎さんの声が合っている。
最初から 感極まって 目に涙をためて歌う姿。
それでも歌は乱れない。
すべての歌に魂がこもっていた。
前の方でもちらほら空席がある。
先日の台風の影響で来られなかった人もいるようだ。
半崎さんも話していたが、遠方より来ている人も結構いるみたい。
今夜、夜行バスで帰るとか、飛行機とバスを乗り継いて6時間かけてきたとか、北海道はもう寒いとか、そんな話を休憩時間ロビーで話している人がいる。
またキャリーバッグをひいて帰る人が何人かいた。
観客は、中高年の男性が多い。
半崎さんの歌は 人を癒す。また 人柄の良さが前面にでている。
垢ぬけない感じと変わらぬ腰の低さが好感を持たれるのであろう。
半崎さんは ライブ活動をしていた台風で被災された地域の人々のことを涙声で話した。
お知り合いの方が被災されたようだ。
半崎さんの人の痛みに寄り添おうとするあたたかさを感じた。
セットリスト。
「明日」という言葉が入った曲が4つもある。
それは 明るい未来にしようというメッセージの歌が多いからだと思う。
ありのままでいい、がんばらなくていい、今は辛くても明るい未来がきっと待っている。
そんな歌に生きる勇気と希望をもらえる。
前回もそうだったが、半崎さんの歌は観客の涙を誘う。
泣かないようにがんばったが、ツゥーと涙が出てきた。
品がよく、熟成したワインを飲んでいる気分だった。
最後アンコール曲を歌い終えると1階席も2階席もスタンディングオベーション。
半崎さんは ありがとうございます。を連呼し泣いていた。
いえいえ こちらこそ 素敵な時間をありがとう!!だ。
最近 テレビCMで半崎さんが歌と一緒に出演されているが、一般の人々にもう少し認知されるといいな、と思う。
最近の歌は リスペクトされている中島みゆきさんの影響を強く感じる。
胸が詰まってくるので、家では聞くことは少ないが、家に帰り久しぶりに動画を見た。
また聴きたくなる歌声、そして会いたくなるお人柄だ。